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芸能上達祈願祭と奉納狂言

 
 虚空蔵法輪寺
 虚空蔵菩薩(ご本尊:こくぞうぼさつ)がある、虚空蔵法輪寺で芸能上達祈願祭がありました(3月10日)。
 虚空蔵菩薩は今昔物語や枕草子・平家物語などにもかかれており、古くから智恵・福徳・技芸上達そして丑寅年生の
 ご本尊の仏様として信仰を集めています。


 
 虚空蔵法輪寺は渡月橋の南の嵐山の中腹にあり、”十三まいり”のお寺として有名です。
 また、”針供養”のお寺として全国から信仰を集めており、境内には電気・電波を守護する鎮守社”電電宮”が祭祀されています。


 
 通称”十三まいりの虚空蔵さん”は、和銅6年(713年)に元明天皇の勅願で行基菩薩により創建されました。
 当初、寺の名は「木上山葛井寺(もくじょうざんかどのいでら)」と呼ばれ、国家安穏・万民の繁栄と五穀豊穣・産業の
 興隆を祈る勅願所でした。
 この葛井寺が法輪寺の起源で貞観10年(868年)に”法輪寺”と改められました。


 
 
 
 
 芸能上達祈願祭
 芸能・工芸の守護仏として信仰をあつめている虚空蔵菩薩に音楽や技芸・習い事などの上達を祈って本堂で法要が営まれました。
 法要は4人のお坊さんにより執り行われ約30分ほどで終了。
 京都の行事にしてはあまり有名でないためか、そんなに多くの人出もなくゆっくりとした時間が流れていきました。


 
 奉納狂言
 芸能上達祭のあとは茂山忠三郎社中による狂言奉納。
 本日の演目は”舟船”。


 
 舟船  
 主人が外出しようと太郎冠者に相談し、太郎冠者の勧めにより西宮に行くことにしたが、途中で神崎川という
 大きな川に出くわしてしまいます。
 乗る物を太郎冠者に探させたところ、太郎冠者は遠くのほうの船に向かって「船(ふな)やーい。船やーい。」
 と呼びかけます。
 主人は「あれは舟(ふね)だ」というが、太郎冠者は古歌を引き合いに出して船だと言い張ります。
 主人も古歌を読んだり謡を謡ったりして 船と言い張りますが太郎冠者に言い負けてしまいます。


 
 舟(ふね)か船(ふな)かを言い争う短時間の狂言ですが、引合いに和歌を出してくるところが一番の見所だと思います。
 

 
 主人が持ち出した謡は謡曲『三井寺』の1節で、「山田矢橋の渡し<ぶね>の、夜は通ふ人なくとも、月の誘はばおのづから、
 <ふね>もこがれいづらん」までは良かったが、その続きが「<ふな>びともこがれいづらん」となってしまいます。(゚▽゚;)アチャー!!
 ”ふな”と言っちゃた!!


 
 <ふなびと>と出てくるところで詰まってしまった主人。
 調子に乗った太郎冠者は、主人の謡のことばの後を受けて続きを歌い怒られます。


 

   主人    茂山恭仁子
   太郎冠者 桝谷雄一郎
   後見    茂山忠三郎



 狂言で呼び名が違うことで言い争う演目には鶏流(けいりゅう)や花争(はなあらそい)などがあります。


 
 
 展望台からの眺め
 虚空蔵法輪寺の展望台からは嵯峨野方面が一望でき、”五山の送り火(大文字焼き)”の一つである”鳥居”も目の
 前に見ることが出来ます。


 
 そして渡月橋も真正面に見ることができます。
 この渡月橋は十三参りのお参りをして知恵を授かっても、帰り道渡月橋を渡りきるまで振り向いてはいけないと言われ、
 振り向くとせっかく頂いた知恵が無くなってしまうそうです。
 ルも子供の頃、家族で十三参りに行ったのですが渡月橋の上で弟が後ろから大きな声でルを呼んで振り向かせよう
 としていたことが懐かしく思い出されました。

 道昌僧正は承和年間に勅願により大堰川を修築し、橋を架け船筏の便を開きました。
 その時架けられた橋を亀山上皇が見て”くまなき月の渡るに似たり”と言われたことから渡月橋と命名されたといわれています。


 
 
 境内には早咲きの桜が満開でとても綺麗でした。


 
 桜の木の下で灯籠を食べようとしている狛犬・・・狛カバか???

 
 顎がはずれたぁ〜〜〜〜〜〜!!
 こんなに大きな口を開けている狛犬は見たことがないです。


 
 
 
 
 
 
 本殿と多宝塔・鐘楼
 蛤御門の変(1864年)では長州藩の浪士が渡月橋を挟んで対岸の天龍寺に集結した戦で虚空蔵法輪寺の建物は
 すべて焼けてしまいました。
 その後本堂を明治17年に再建し客殿・玄関・回廊・庫裏・山門などを順次竣工して大正3年に今のお寺の形となりました。


 
 
 針供養
 虚空蔵法輪寺の針供養は「皇室で使用された針をご供養せよ」との天皇の命により始まったといわれています。
 現在でも12月の針供養の際には皇室からお預かりしました針のご供養をしており、針供養当日は針を蒟蒻刺しています。
 これは、これまで一所懸命働いてくれた針を蒟蒻にさして休んでもらおうということだそうです。


 
 電電塔
 右はトーマス・アルバ・エジソン、左はハインリッヒ・ルドルフ・ヘルツの胸額です。


 
 
 電電宮
 法輪寺鎮守社で”電気・電波”の守り神です。
 道昌僧都が百日間の求聞持法を修し、満願の日に井戸で水を汲んでいると明星が天空より降りそそいで、虚空蔵菩薩
 が来迎したと伝えられています。
 本尊の顕現としての明星天子を本地として『電電明神』を主神とする『明星社』が鎮守社のひとつとして奉祀されました。
 同社は禁門の変(1864年)で焼失しましたが1956年にそれまでの仮宮であった社殿を電気電波関係業界の発展を祈願
 するため”電電宮”として新たに奉祀されました。


 
 十三詣り  
 古来より、数え十三歳になったた男女が成人の儀礼として法輪寺に参拝しました。
 十三歳の厄難を払い、智恵を授けていただけるように虚空蔵菩薩に祈願し、別名”知恵詣り”とも呼ばれています。
 そして前述のように、お詣りが済んだ後の帰路、渡月橋を渡るまで後ろを振り返るとせっかく授かった知恵が無く
 なってしまうという言い伝えがあります。

           難波より  十三まゐり 十三里 もらひにのほる 智恵もさまざま
  の歌で知られるように、江戸時代の中頃から京都のみならず近畿一円からのお参りが一般に広がりました。

 古くは本尊虚空蔵菩薩の最もご縁の深い旧3月13日(現在の4月13日)に参詣するのが一般的でしたが、現在は
 3月13日〜5月13日(4月13日を中日とした一月間)と10月〜11月の期間が十三まいりの期間となっています。


 
 
 誕生月開運扇
 社務所ではこんなかわいい”開運グッズ”が授与(¥700)されていました。
 10月生まれのルが買った扇は”紅葉に筏”でした。


コメント

momongaさん☆彡

人混みの嵐山も法輪寺から見ると別の景色を見ているようです。
観光客も少なく、中々の穴場ですよ(^・^)

すばらしい景観ですね!!!
鳥肌が立つほど、惹かれてしまいます。

建築に興味のある方だったら、
非常に美しい手の込んだ造形、研究したくなりそうです。
雅な世界、タイムスリップしたようでした♪

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