この世への出口・あの世への入口


六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)で8月7日から10日まで”六道まいり”が行われているので行ってきました。


昔は京都の東の地は亡くなった方を埋葬する野辺送りの場所で六道の辻と呼ばれ、この世とあの世の境といわれていました。
このお寺の名前にもなっている「六道」って言うのは、仏教でいう「六道輪廻」の世界のことで地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天人道という6つの世界のことを言い、この6つの世界が集まったところが「六道の辻」です。

参詣の順番は
1.境内において高野槙を購入。

2.本堂前でご先祖様の戒名・俗名を水塔婆に書いてもらいます。

3.迎え鐘を撞きます
この鐘は十万億土の果てまで響きこの音でご先祖様を呼ぶそうです。
この迎え鐘を撞くのに長蛇の列、門の外まで延々と続いていました・・・。

4.水塔婆を線香で清めます。


5.地蔵尊宝前において高野槙で水回向の後その場所に納めておきます。

購入した高野槇は自宅に持ち帰ります。
そうすると冥界で鐘の音を聞いたお精霊さんはこの高野槇の穂先を伝わって家に帰ってくるといわれています。
こうして現世にお迎えしたお精霊さんは16日大文字の送り火とともに冥界に戻られます。
そして8月17日に本堂前六道の辻にて全ての水塔婆を納め盂蘭盆会施餓鬼法要が行われます。
五山の送り火(大文字)は観光化されていますが、本当は京都人のお盆の一大イベントといえます。


閻魔堂に安置されている小野篁作と伝わる閻魔大王像(上)と等身大の小野篁像(下)


<熊野観心十界図>
この絵図は間の一生を上部の橋を渡ることにより誕生から死までをあらわし、下部に地獄や極楽が描かれています。

<西福寺>
六道珍皇寺から少し西に行ったところに西福寺があり、西福寺でも精霊迎えが行われていて多くの人がお参りに来られてました。
そしてこの期間(8月7日〜10日まで)は寺宝の地獄絵図をご開張しているのですが、この絵がちょっとすごいんですよ!


<檀林皇后九相図絵>
嵯峨天皇の皇后であった檀林皇后が死後の自分を描かせた絵図で死体が次第に崩れ土に還る様子を9つの段階を追ってとてもリアルに描かれています。
このような絵が何故描かれたかというと、檀林皇后の遺言によると言われています。
自分の死んだ後は葬式をせずに遺骸を野原に捨てよ。
その姿を見れば色欲に捕らわれた者たちを少しは悟らせることができるだろう。
あー、今の政治家や官僚に見せてやりたいです!!

<熊野観心十界図>

<地獄絵>
死について深く思いを馳せながら見入ってしまいました。

<祈祷銭>
一年間、財布の中に入れておき、翌年に交換してもらいます。

以前の西福寺のblogはこちらです>>>


<六波羅蜜寺>
西福寺を少し南に下がったところにある六波羅蜜寺でも迎鐘(おむかえがね)が行われていました。

本堂では16個の灯明を「大」の字の形に並べ祖先の霊を迎えて回向するように飾られていました。

六波羅蜜寺の迎鐘は六道珍皇寺のように並んでいる人もなくすぐに撞くことができました。
この鐘は日本で最初の地下にある大釣鐘だそうです。


<菩提樹の葉と仏塔>
境内では仏塔と菩提樹の葉の形に燈明が並べられ”お迎えの炎の絵”が描かれていました。
これは元はスリランカに古くから伝わる仏教徒の風習で先祖の霊や故人の霊を祭りこの世の平和を願う行事で、日本で行われている万灯会の原形ではないかと言われています。


コメント
momongaさん☆彡
このような独特の雰囲気の行事は他府県の人の目には特別な行事のように映るかもしれませんが、地元京都人にとっては特別な行事ではなく生活の流れの中にある行事だと思います。
とは言いながら、昔は一晩中鐘が撞けたのに最近では他府県から引っ越して来た人が”うるさい”とのことで、あまり遅くまで撞くことができないみたいです。
昔からの習慣が少しずつ変わっていくのは少し淋しい気がします。
投稿者: ルッチー | 2008年08月15日 01:09
riekoさん☆彡
都会にいると余り季節を感じなくなりますね。
クリスマスやバレンタインデーなどは盛り上がりますが・・・
お盆の時期に公開される熊野観心十界図などを見ると、地獄の描写が生々しく”生き方を改めなければ・・・”という気にさせられます。
投稿者: ルッチー | 2008年08月15日 00:50
ぽのこさん☆彡
ルが行ったのはお昼過ぎです。
一番、暑い時間帯でした。
六道珍皇寺で汗だくになり、意識朦朧となりながら西福寺まで辿り着き、あとは気力で六波羅蜜寺まで・・・
流れ出る汗が水ぽっく・・・
最後の気力を振り絞って、西福寺まで戻り、前のお店で甘酒の試飲をして生き返りました。
美味しかったのでお土産にしましたよ!!
投稿者: ルッチー | 2008年08月15日 00:38
ラム湖さん☆彡
昔の人は文字の読めない人が多かったので、絵を使って説教(説明)することが多かったため迫力のある絵図が描かれたようです。
京都といえば煌びやかな雅の世界の印象が強いですが、1200年の歴史があり多くの人が集まりそして多くの争いがあり、恐ろしい伝説やいまだ怨念が渦巻いている街でもあります。
投稿者: ルッチー | 2008年08月15日 00:26
まず、タイトルの迫力がすごいです (^◇^;)
どの写真を見ても、気迫というのか、
人間の生と死を、まっすぐ見つめるまなざしがあって、
現代とは大違いですね。
<檀林皇后九相図絵>や地獄絵、
鬼気迫ってすごすぎて、後ずさりしちゃいそう。。。
六波羅蜜寺の迎鐘、地下にある鐘があることも知りませんでしたし、
<菩提樹の葉と仏塔>の燈明も不思議です!
最後の高野マキの緑が美しいですね。
前回のリポートと合わせて読ませていただいて、
お盆にぴったりな六道の辻、堪能(?)させていただきました。
投稿者: momonga | 2008年08月13日 18:01
こんばんは^^
そうですよね、お盆ですね。
田舎に行くと、ご先祖様が帰ってくるとか感じるんですが、
東京にいるとそういう季節的な感覚薄れていきますね…
昔の人は、悪い事をすると地獄におちるとか、そういう良心を
判断する基準?というかあったのが、今はそういう事考える人も少ないのが、悪い事件も増やしているような気がします>
投稿者: rieko | 2008年08月12日 01:22
おぉ〜〜、ルッチーさん、3つとも廻ってるじゃないですか!!
(西福寺も六波羅蜜寺も!!)
早朝に行くべきやったかなぁ・・・とほほ。
一応この日の優先順位としては、清水寺⇒六道さん⇒西福寺⇒六波羅蜜寺やったのやけど、六道さんに行った時点でタイムア〜〜ップ!!
だからあの世とこの世とは瞬間移動でしたよ(・_・)
自慢じゃないけども(・_・)
来年はゆっくり廻ろう。
せかせかしてるのはよくないわorz
投稿者: ぽのこ | 2008年08月11日 22:38
凄い、迫力というか、真に霊界を見つめて、それを、心から供養するような絵図、昔の人の心が見えますね。
関東には、地震、戦争の供養のお寺はあるけど。。
ここにある、架空というか、ある意味、本当の霊界を見据えているのが、、流石、京都という、感じがしますね。。♪
投稿者: ラム湖 | 2008年08月11日 20:48